非漢字系の子どもの漢字学習

 非漢字系の子どもが漢字を習得するには、血のにじむような努力が必要です。

 初めは面白がっている子どもも、まもなく、トメ・ハネなどの形の複雑さや、音読みと訓読み存在、さらに量の多さに押しつぶされそうになって、ため息交じりとなり、中には完全に学びを止めてしまう子もいます。

 小6の男の子も、4年生ごろから漢字学習に後ろ向き。特に「書くこと」を避けるようになったようです。なので、一般的な書き取りではどれも正しく書くことができず、「できない」が続くため、気持ちがすっかり落ち込んでしまいます。この状態では何度書いても頭に残らず、効果はありません。

 そこで、いろいろな漢字を書いたカードを選択肢として10枚ほど用意し、そこから選んで書いてもらうようにしたところ、うきうきと選び、正しく書いた後、自主的に数回ずつ練習するほど、楽しい学びの時間になりました。

 これからも、子どもの気持ちに寄り添った学びの機会を作っていけるよう、工夫していきたいと思います。