日直

 来日2か月の小3の男の子。まだあいさつ程度の日本語しか習得していないのに、授業の始まりと終わりの日直の声掛けをすっかり覚えています。日本の小学校に早くなじもうと、教室内の出来事に必死にアンテナを張る健気な様子が目に浮かびます。

 せっかく覚えても日直の日にしか声に出せないフレーズ。彼と私2人だけの週3回の日本語取り出し授業で、彼の大きな声が響きます。「すわってください。しずかにしてください。しせいをただしてください。これから3じかんめのがくしゅうをはじめます。はい。よろしくおねがいします。」