祖父母の来訪

 4歳の時に来日した小学3年生の男の子。最近、母国から祖父母が遊びに来ました。1か月ほどの滞在予定とのことです。来る前は「もうすぐ来る!」と楽しみにしていたのですが、しばらく経って様子をうかがうと、なんだか浮かぬ顔です。

 「おじいちゃん、おばあちゃん、来てくれてよかったね」と声をかけると、「おみやげはうれしかったけど、つまらない」と。聞けば、おじいちゃん、おばあちゃんと、話ができないというのです。4歳から日本で育ち、日本語堪能な両親と日本語で暮らしているうちに、彼は母国語をすっかり忘れてしまったようです。

 実は、このようなことはよくある現象で、祖父母どころか両親とも話ができなくなってしまうケースが多発しています。

 彼らが母国語を保ち続ける努力も、間接的に応援していきたいと思います。