保護者も大変

外国にルーツを持つ子どもたちに日本語を教えている私達が、彼らの保護者に直接会う機会は多くありませんが、子どもたちを通して、保護者の大変さを知ることがあります。たどたどしい日本語ながら、生活の授業で使うために家から持ってくるように言われていたペットボトルや図工で使う牛乳パックを自分だけが持ってこなくて、みんなと同じ活動ができなかったと話してくれたり、学校が保護者に用意するように伝えている筆箱や下敷きを何か月も持たずに登校して、寂しそうな表情を見せていたりするからです。また、週末も一日中ご両親が仕事にでかけるため、ずっと家で一人ぼっちで過ごしているような子どもには、体調の問題も垣間見えたりします。

どのケースも、保護者として敢えてそうしているとは考えにくく、学校からの情報をうまく受け取れていないことや、何とか気づいてもどう対応したらいいかわからないこと、時間や気持ちの余裕がないことなどから起こっているのではないかと思われます。

そんな保護者に、もし頼れるところがあったら、保護者にとっても、子どもにとっても、学校にとっても、とても助かると思います。今はアプリの通訳・翻訳の精度も上がっていますので、言語のことはあまり心配しないで外国人保護者に寄り添い、その地域ならではのお店やクリニックの情報を伝えてくださる方がお1人でも多くいてくださるとありがたいです。