夏休みの自由研究

 夏休みに入る前に数人の外国にルーツを持つ小学校高学年の子どもに、自由研究の計画を聞いてみました。みんな一様に「何をするか決めていない」との答え。そこで、母国のことを調べたり、母国語と日本語の文字の違いを書き出したりしてみたら?と入れ知恵しました。彼らにとって母国のことを客観的に知る良い機会になるし、教室に掲示されれば他のクラスメイトにとっても異文化理解のチャンスになると思ったからです。でも、どの子どもも首を横に振るばかり。

 なぜだろうと考えて、ふと思いつきました。彼らはむしろ、自分が日本人でないことにスポットライトが当たることを避けながら学校生活を送っているのかもしれないと。もちろん、ただ、面倒くさいと思った子もいるかと思います。いずれにしても、彼らが在籍する学級に、彼らのルーツを大切にする空気が満ちていることを願っています。