先輩の言葉

 先日、小学生のころ日本に来て、現在大学生になっている外国ルーツの若者たちの話を聞く機会がありました。

 来日直後、友だちができず、来日したことを後悔したり不安に思ったりしたこと、担任の先生に「漢字ドリルはやらなくていいよ」と言われて疎外感を感じたこと、内容はわかるのに日本語の言い方がわからなくてテストで点が取れず悔しい思いをしたこと、高校に入ってから焦って頑張ったが、もっと早くから日本語をしっかり学んでおけばよかったと反省したこと、母国語を忘れそうになり、両親が慌てて「家は母国語だけ」というルールを作ったためどうにかキープできたことなど、どれもドキッとするような話でした。

 彼らの話には私たちの日々の活動へのヒントが詰まっていましたし、このようないわば“先輩”たちが、今現在小中学生の外国ルーツの子どもたちの相談に乗ったりアドバイスしたりできる機会をぜひ設けたいと思いました。